その後の恋する女たち。

監督.脚本 大森一樹
出演 高岡早紀、岸部一徳、筒井道隆、山本未來、河合美智子、松岡俊介、野波麻帆、細山田隆人、松重豊、斉藤洋介、根岸季衣、峰岸徹
音楽 劇伴:山路敦 オーケストラ演奏(チェコ.フィルハーモニー管弦楽団)
主題歌:”Those were the days” Ryu(NIPPON CROWN)
撮影:林淳一郎(『容疑者 室井慎次』『リング』)
美術:丸尾知行(『ドラゴンヘッド』『鮫肌男と桃尻女』)
編集:菊池純一(『ヴァイブレータ』『Shall we ダンス?』)
制作・配給:ツインズジャパン(『黄泉がえり』『CURE/キュア』)
2006年35mm/ヴィスタ/ドルビーSR/113分
公式ホームページ http://www.kana-ten.com

Introduction

■事件解決までの“一週間”の中で描き切る、女たち三人の人生模様

事件を追いながら、恋人との距離を計る女刑事。
忌まわしい過去により恋を捨て、仕事に生きる女。
夫の過去の恋愛を引き受け、家庭に生きる人妻。
本当の幸せを手にするのは、どんな女性の生き様なのか――?

■「恋する女たち」から20年、大森一樹監督が描く30代の女性たち

四半世紀に渡って、エンターテインメントな日本映画を生み出してきた、大森一樹監督。10代の女の子たち三様の想いを投影した自身の代表作「恋する女たち」から20年を経て、本作「悲しき天使」では、30代の女性たち三様の生き様を鮮烈に描き出します。

■舞台となった大分県が全面協力

大分が舞台となる本作「悲しき天使」では、大分県の協力のもと、大分の様々な場所や施設で撮影を行っています。
具体的には、大分ビッグアイ、大分ホーバーフェリー、大分航空ターミナル、法務省福岡入国管理局大分出張所、JR九州の別府駅、鉄輪(かんなわ)温泉の「みなとや旅館」と「旅館 築新」、別府湾ロイヤルホテル、にて撮影は行われました。
Jリーグ所属チームの大分トリニータも劇中に登場し、別府市観光課、別府市観光協会、別府市消防本部、鉄輪温泉共栄会、大分市ロケーションオフィス、九州旅客鉄道株式会社、ホテルサンバリーアネックスにも撮影に協力して頂きました。
また、8月24日に湯布院映画祭にて上映されました。

Story

 多摩川河川敷で、松下泰造(59・峰岸徹)という男の死体が発見される。犯人は泰造の二人の子供、和夫(19・細山田隆人)と那美(30・山本未來)だった。和夫はすぐに身柄を拘束されるが、那美の行方はようとして知れなかった。警視庁の刑事である河野薫(30・高岡早紀)には、那美が泰造に拳銃を向けたときに放った言葉が引っかかっていた。 「人の人生、無茶苦茶にしやがって!」 一体那美と父親のあいだには、なにがあったのか。そしてその決着をこのような形で迎えることになった、同世代の女である那美の気持ちはいかなるものなのか……。同僚や上司の反対を押し切って、薫は、那美のかつての恋人・関川慎二(30・筒井道隆)のいる大分県別府へと向かう。「きっと那美は、関川に会いに行く」、それが薫の女としての直感だった。
 上司に告げられた期限はちょうど6日間。薫と、ベテラン刑事沖島啓介(55・岸部一徳)は、関川が経営する旅館の向かいで、来るかどうかも分からない那美を待ち受ける張り込みを開始した。
 関川には愛する妻・敦子(32・河合美智子)と息子がいる。その幸せそうな様子を見るうちに、薫の心は揺れる。この幸せの光景に、殺人犯である那美が過去を甦らせたとしたら……。それはまた薫に、自分の恋人・伊東俊一(30・松岡俊介)との関係も思い起こさせる。お互いに仕事ばかりですれ違う二人。恋人の周囲には魅力的な女性も垣間見える。ささいな出来事が、幸せな二人を引き裂くことなど、あまりに簡単だ。
 張り込みを続けるうちに、やがて明らかになる関川の苦い過去。かつてサッカー選手を目指していた関川の未来を奪ったのは、松下泰造であったという驚くべき事実。那美との再会は、関川を更に苦しめるものではないのか。
 じりじりと待ち続けるしかない薫と沖島。
 そして二人を待ち受けていたのは、想像を超える恐ろしい過去と、必死になって自分たちが得た幸せを守り抜こうとする小さき人々の力強い姿であった。

公開予定

<映画祭>
◆大分 湯布院映画祭 招待上映(オープニング作品)
2006年8月24日
◆大阪 おおさかシネマフェスティバル (プレミア上映)
2006年10月8日
◆東京 東京国際映画祭「ある視点」部門(オープニング作品)
2006年10月21日
◆京都 京都映画祭 招待上映 
2006年10月27日
<劇場公開>
◆大分 「セントラルプラザ」
2006年10月21日〜
◆別府 「ブルーバード」
2006年11月4日〜
◆東京 「シネマアートン下北沢」 
2006年10月28日〜12月1日 
◆大阪 「シネ・ヌーヴォ」 
2006年12月16日〜12月29日 
12月30日〜 (レイト、モーニング興行)